2025.11.21 時点の投稿

バンカーズ、同志社大学大学院ビジネス研究科の研究へ協力

  • プレスリリース

日本の貸付型クラウドファンディング投資家の金融リテラシーに関する実証研究へ協力

 

貸付型クラウドファンディングプラットフォーム「Bankers(バンカーズ)」を運営する株式会社バンカーズ(本社:東京都中央区、代表取締役 廣津 朋憲、以下、バンカーズ)は、同志社大学大学院ビジネス研究科の野瀬教授らによる研究チームに対し、当社プラットフォームの公開データの使用を許諾する形で学術研究に協力いたしましたことをお知らせいたします。

本研究は、日本の貸付型クラウドファンディング市場における投資家の意思決定プロセスを実証的に分析したものであり、本協力は業界の透明性と健全性の向上に寄与するものと考えております。

 

本協力により、以下の研究論文が国際的な学術誌「FinTech」(MDPI発行)に掲載されました。

論文タイトル:Financial Literacy in Japan’s Lending-Based Crowdfunding: The Role of Peripheral and Diagnostic Signals

(日本語訳:日本の貸付型クラウドファンディングにおける金融リテラシー:ペリフェラルシグナルとダイアグノスティックシグナルの役割)

 

著者:

吉岡もとみ(同志社ビジネススクール修了生)、野瀬義明(同志社大学大学院ビジネス研究科 教授)、森良弘(同志社大学大学院ビジネス研究科 教授)

 

掲載誌:

FinTech, 2025, 4, 58. (https://doi.org/10.3390/fintech4040058)

 

研究論文の要旨

本研究は、日本の貸付型クラウドファンディングにおける投資家によるファンド募集成功の決定要因を、投資家の金融リテラシーに焦点を当てて実証的に調査したものです。

 

Bankers(バンカーズ)のプラットフォームにおける465件のファンド募集における公開データ(2020年12月~2024年9月)を使用し、仮説から導かれる以下の2つの予測について検証が行われました。
1. 投資家はペリフェラルシグナル(表層的な重要ではないシグナル)に影響される。
2.  「投資期間」や「上場企業」等のダイアグノスティックシグナル(実質的であり重要なシグナル)は投資家により適切に評価されない。

 

実証分析の結果、両仮説ともに棄却されました。すなわち、ペリフェラルシグナル(表層的な重要ではないシグナル)は、ファンド募集の成功と負の相関関係にあるか影響がないことが示されました。 一方、「投資期間」等のダイアグノスティックシグナル(実質的であり重要なシグナル)はファンド募集の成功に影響し、投資家はダイアグノスティックシグナルを一貫して評価していることが示されました。

 

この結果は、日本の貸付型クラウドファンディングの投資家が、表層的な重要ではないシグナルではなく、実質的であり重要なシグナルに影響を受けていることを示唆しており、投資家は金融リテラシーに基づき、合理的な意思決定が行われている可能性を示しています。

 

※以上の要旨は、上記論文の著者の見解をわかりやすく要約したものであり、株式会社バンカーズの見解を示すものではありません。論文の内容につきましては、弊社ではお答えしかねますので、あらかじめご了承ください。

 

株式会社バンカーズのコメント

当社は、貸付型クラウドファンディング市場の健全な発展のためには、高い透明性と、投資家の皆様の合理的な判断に基づく市場規律が不可欠であると考えております。

 

この度の同志社大学大学院ビジネス研究科の研究チームによる実証研究は、日本の個人投資家が金融リテラシーに基づき合理的な投資判断を行っている可能性を国際的な学術誌において示したものであり、大変意義深いものと受け止めております。

 

当社プラットフォームのデータが、このような形で業界の発展と透明性の向上に貢献できましたことを光栄に思います。

株式会社バンカーズは、今後も投資家の皆様に信頼されるプラットフォーム運営に努めるとともに、学術研究への協力などを通じて、業界全体の発展に貢献してまいります。

 

 

※本資料は報道機関への情報提供を目的としており、金融商品に係る投資勧誘を目的としたものではありません。一部に主観および意見が含まれている場合があります。

 

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