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2022.04.21

融資・商品部長に聞く、商品組成への思い

  • Bankers の職人達

「Bankers」で主に借手への融資業務とファンドの組成業務を行っている融資・商品部。借手の発掘、融資審査のための企業調査・分析、ファンドの組成、融資実行、ファンド運用開始後のモニタリング、新しい金融商品の開発等、投資家さまにファンドを提供できるよう、業務を遂行しています。今回は、融資・商品部である宮本さんにインタビューを行い、思いについて語っていただきました。

Bankersの商品の特徴

バンカーズの商品の一番の特徴は、バンカーズの成り立ちと関係していると思うんですが、我々のメンバーそれぞれの経歴の多様性が商品性に反映していることだと思います。つまり、銀行、証券、ノンバンク出身者の集まりというところが大きな特徴なんじゃないかと個人的には考えています。だからこそ、さまざまな視点で商品を作ることができます。
それぞれに強みと弱みがある。例えば私も含め証券出身者で言えば、投資家さまを第一に考える。銀行出身者で言えば、きちんと融資先の財務情報は業界情報を分析・審査をして確実に回収することを重視します。ノンバンク出身者で言えば、担保をきちんと確保して回収を確実にやるという意識が強い。このようなそれぞれの強みを結集できていることが、バンカーズの商品の特徴であり強みであると思います。いわゆるダイバーシティ、多様性を認め合いそれぞれの強みを結集するためには、よくコミュニケーションをとって、1つの案件にみんなの力を合わせて商品を作り上げていくことを重視しています。

何を重要視し、どのように案件を組成しているか

案件を組成する上で、我々バンカーズの株主、役員や顧問、自分も含めてさまざまな経験を積んできてたメンバーのネットワークからご紹介を受けることが非常に多いです。例えば、銀行出身者であれば、今までの取引先を含めたさまざまなネットワークがありますし、証券出身者で言うと、ベンチャーキャピタルなどの投資先やその取引先など、事業成長の結果としての資金需要がある先があります。ノンバンク出身者で言いますと、今までのノンバンクでの経験の中でのネットワークからのお問い合わせやご紹介などです。その中から資金調達される企業の与信や担保などを踏まえて検討し、厳選して商品組成をしています。また、アセットの評価が出来る場合、SPCを介した資金調達など、様々なスキームを利用してファンド組成をしています。
そしてバンカーズにおいて一番重要なのは、やっぱり投資家さまの方々に向けて、情報開示をしっかりするということです。それはファンド購入時だけではなく、購入後のモニタリングの報告も重視しています。投資家さまが理解しやすいような開示を心がけるところは非常に重要なところだと思います。

ソーシャルレンディングの融資先におけるリスクに対する考え方

金利が高ければ高いほどリスクは高いし、低ければ低いほどリスクは低いと言うのは、原則としては正しいと思っております。ただ一方で、銀行から借りれないからリスクが高いとは一概には言えず、様々な銀行特有の要因もございます。例えば、成長企業ですと、成長が早すぎて資金需要があっても設立して間もない場合、決算書が過去3期分ないと融資をしてもらえないようなことがあります。銀行から借りられないために企業が成長のチャンスをみすみす逃してしまうことは往々にしてあり、そういった成長企業からお問合せをいただくことがあります。銀行与信が得られるまでの間、我々バンカーズから資金を調達し、十分利益の出る事業性のあるようなケースです。それから、例えばサービサー会社であれば、銀行などの金融機関が保有する不良債権を購入する事業をしているのですが、銀行は自分の不良債権を買い取る会社には融資ができないので、このような業種もバンカーズの融資先の対象となります。他には、不動産融資であっても、開発資金だったり、建物ができるまでのつなぎ資金、不動産の転売資金なども原則銀行が融資をしづらい分野なので、そういう資金需要に対して、我々が融資をさせていただくことになります。
つまり、銀行と金利競争をするのではなく、銀行がなかなか融資をしづらい、でも事業性は高くて、高い金利でも十分にリターンを得られる事業に対して、その成長資金を我々は融資をしているのです。このような背景で、高い金利で借りていただいているからこそ、投資家さまには高い利回りを提供できていますが、だからと言ってリスクが高いかというと、相対的にはむしろ低いんじゃないかと考えて商品を作っています。

融資実行後の管理態勢

我々は融資実行の管理・モニタリングを非常に重要視しています。融資を決定する時点で、モニタリングすべき項目を必ず決めており、融資後もそれを継続的に原則として月1回以上実施して投資家さまにモニタリングレポートとしてご報告をさせていただいています。モニタリングの内容は、基本的には試算表を入手して月次の業績の推移をチェックします。

今後のどのような商品を組成していきたいか

いつ投資家さまがお越しになっても、常に購入できる常設ファンドは、ぜひ設計していきたいな考えております。その他にも、資金を複利で継続的に運用していただくファンドの開発も進めています。また、毎月一定額を積み立てていくような、資産形成に寄与するようなファンドも考えておりまして、具体的な商品や発売の時期をお約束することはできないですが、投資家さまの声を反映したファンドをどんどん作っていきたいと思っております。ですから投資家さまには、「バンカーズにこう言った商品があったらいい」というご要望の声もぜひいただきたいですし、そう言った声にお答えをしていく商品開発を進めていきます。
加えて、個人的にはMRF的な商品を組成したいと考えております。MRFは毎日お金を運用できるし、毎日解約もできるものです。さすがに毎日は制度上難しいですが、例えば1週間とか2週間とか1ヶ月ぐらいの商品っていうのはぜひ作りたいなとは思っています。今は本当に銀行に預けていても、土日にATMを使って引き出したら手数料とられて元本が目減りしてしまうので、銀行ではなくてバンカーズに生活資金を預けるという、日常使いの金融機関の一つになれるように邁進します。

【インタビュアー:Bankers Note編集部】

宮本 裕司プロフィール

バンカーズ・ホールディング取締役副社長およびバンカーズ取締役(融資・商品部長)。
大和証券株式会社で金融商品の販売や大和証券投資信託委託株式会社での新商品開発業務に従事。2002年株式会社ファンドクリエーションを設立し、2006年に株式公開。2016年にFWIグループ株式会社を設立し、金融とオペレーショナルアセットの運営ノウハウを融合させたファンドを手掛ける。