2025.09.10 時点の投稿

メキシコファンド徹底解説【後編】長期分散投資の有効性

  • Bankersの潮流

Bankersは、メキシコファンド(本稿においては「メキシコの貸出先に対し、メキシコペソ建てで貸し付けるファンド」を指します)のラインナップを多数取り揃えています。本レポートはBankersが提供するメキシコファンドの特徴とリスクについて解説し、投資家の皆様の理解を深めていただくとともに、今後の資産形成を考えるうえでの一助となることを目的としています。

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分散投資の有効性

メキシコファンドの為替リスクは切っても切れないものです。ただ、投資の工夫によって為替リスクの影響を緩和させ、長所である高利回りを活かすことができるのではないかという視点で、時間を分散して投資する「分散投資の有効性」について検証いたしました。

 

為替リスクの分散効果

2020年1月~2024年7月まで毎月1回ずつ全55回にわたって、スタート時点に日本円を売ってメキシコペソを買い、ゴール時点(1年後)にメキシコペソを売って、円を買い戻すという取引を行った場合のパフォーマンスについて検証しました。

下記グラフ5の折れ線グラフは個別取引のリターンを示し、横棒グラフがトータルリターンを示しています。

結果は個別取引についてはリターンの振れ幅が大きくなりましたが、全55回のトータルリターンは11%を超えるものでした。

 

このような定期的に同一額ずつ投資をする運用手法は「ドルコスト平均法」と呼ばれています。リスクを1点に偏らせるよりも、タイミングを分散して投資することによって、為替リスクを緩和させつつ、リターンを安定させる効果を期待するものです。

 

メキシコファンドのバックテスト

次にBankersで実際に運用実績のあるメキシコペソ建ての個別ファンド(以下「ファンドA」と言います)を用いたバックテストを実施し、その結果について説明いたします。

運用対象であるファンドAの運用期間は全て1年で、2022年9月~2024年7月まで毎月募集されていたものです(計23ファンド)。これを毎月、最低投資単位1万円ずつの定期定額購入を続けたとし、2025年7月に全ファンドが満期償還を迎えるまで運用成績を測ります。

その結果、前半に投資したファンドによる良好な運用実績の蓄積により、中盤以降に為替要因で悪化したパフォーマンスをカバーし、トータルの実現利回り(12.75%)は予定利回り(9.85%)を上回りました。金額ベースではグラフ7の通り、投資元本23万円に対して、最終的に手元に戻ってきた資金(累積償還額)は25.9万円でした。このようにバックテストでは長期分散投資を行うことで為替リスクが緩和され、予定利回り以上の運用成果を上げることが可能であった、という結果となりました。

 

 

 

分散投資のデメリット

分散投資によって為替市場の変動によって生じる為替リスクの緩和が期待できる、ということがこれまでの検証によって確認されました。しかし、デメリットの存在を忘れてはなりません。

為替市場が一方向にトレンド形成している場合、上昇局面では一括投資の方が高いリターンを獲得することができます。また、下落局面の場合、一括投資に比べて抑制はできたとしても、損失を回避することはできません。

また、タイミングを分散する投資では、目標投資額に達するまで時間を要します。そのため、運用に回らない待機資金が発生する場合があり、待機資金を運用に回すことによって得られたであろうリターンを犠牲にしているという機会損失を招く可能性があります。

 

 

長期の資産形成を考える

長期の資産形成において重要なのは、インフレ率を上回る運用成績を実現することです。

世界的に低金利の日本では預金を中心とした貯蓄では、インフレ率を上回る資産形成は期待できないので、株式や投資信託などの金融商品への投資が有効な手段です。しかし、これらは価格変動リスクがあります。急激な相場の下落が生じた際に多大な損失を被るリスクのある有価証券ばかりに資金を集中させることは、長期の資産形成という視点で得策とは言えません。

「タマゴは1つのカゴに盛るな」と投資の格言にあるように、同じ資産にばかり投資を集中すると、その資産が値下がりをした際、大きな損失を被る(カゴを落とすと全てのタマゴが割れる)ので、それを避けるために、運用資産の多様化やタイミングを分散する分散投資(たくさんのカゴに分けてタマゴを盛る)が重要です。

Bankersの商品であるソーシャルレンディングは、市場で取引されるものではないため、価格変動リスクはありません。基本的には最終的な貸出先から支払われた利息を原資としたインカムリターンを狙う金利代替資産の一種です。したがって、株式や投資信託のようなキャピタルゲイン/ロスは発生しません。ただし、メキシコファンドのような外貨建の場合は為替リスクによって、為替差損益が発生するものだというのはこれまで説明したとおりです。

安全性という視点では、所在する国や通貨の信頼性は必ずしも高いとは言えません。また、所在する国や通貨の信頼性も同様です。高利回りの背景にある借入先の財務状況悪化によって元本や利息が支払われなくなる債務不履行(デフォルト)のリスクを考慮したうえで、投資を行っていただく必要があります。

しかし、全ての資産を預金のような安全資産に固めてしまうと十分なリターンは得られません。同様に株式等に集中させると、長期の資産形成という目的にそぐわないリスクにさらすことになります。ソーシャルレンディングに限らず、成長期待が乏しく、将来への不安が大きい中、さらに追い打ちをかける恒常的なインフレ環境のもとで、これまでとは異なる発想を持った長期の資産形成を考えることは重要なことなのではないでしょうか。

このような点を踏まえたうえで、新しい投資先としてBankersのメキシコファンドを選択肢の1つとして検討していただけますと幸いです。

 

Bankersが取り扱うメキシコファンドについて

現在Bankersでは3本のメキシコファンドを取り扱っています。バスケットファンドは満期一括償還型、それ以外は6か月後の定期元本償還型と、キャッシュフローの異なる商品設計です。

 

  • メキシコ金融事業者バスケットファンドシリーズ

メキシコの金融事業者3社に分散投資するバスケット型のファンドです。

メキシコ合衆国南部のチアパス州を拠点にマイクロファイナンス事業を展開するAvanza Sólido, S.A. de C.V., SOFOM, E.N.R.、メキシコ合衆国中部のハリスコ州を拠点に中小企業向けの金融事業を展開するGRUPO OLINX, S.A.P.I. DE C.V., SOFOM, E.N.R.、女性起業家向け貸付を中心に、個人および法人向けの貸付を行っている金融事業者であるSOFIPA CORPORATION, S.A.P.I. DE C.V., SOFOM, E.N.R.に対し、メキシコペソ建てで貸付を行います。

 

  • メキシコ女性起業家支援ファンド3シリーズ

信用リスクの軽減効果と為替リスクの軽減効果が期待できる定期元本償還型のファンドです。

女性起業家向け貸付を中心に、個人および法人向けの貸付を行っている金融事業者であるSOFIPA CORPORATION, S.A.P.I. DE C.V., SOFOM, E.N.R.に対し、メキシコペソ建てで貸付を行います。

 

  • 南部メキシコマイクロファイナンス支援ファンド2シリーズ

信用リスクの軽減効果と為替リスクの軽減効果が期待できる定期元本償還型のファンドです。

メキシコ合衆国南部のチアパス州を拠点にマイクロファイナンス事業を展開するAvanza Sólido, S.A. de C.V., SOFOM, E.N.R. に対し、メキシコペソ建てで貸付を行います。

 

 

期間限定キャンペーン

メキシコ金融事業者向けファンドの累計出資金額70億円突破を記念しまして、「今メキシコが熱い!予定利回りアップキャンペーン」を開催します。

 

キャンペーン内容

対象ファンドの予定利回りが前号より0.5%以上アップ

 

対象ファンド

2025年9月11日(木)募集開始予定のメキシコファンド3本

【メキシコペソ建て】メキシコ金融事業者バスケットファンド10号

【定期元本償還】【メキシコペソ建て】メキシコ女性起業家支援ファンド3_5号

【定期元本償還】【メキシコペソ建て】南部メキシコマイクロファイナンス支援ファンド2_2号

 

 

*本ページに掲載されている内容は、株式会社バンカーズのご案内等のほか、投資一般に関する情報の提供を目的として作成されたものであり、投資の勧誘を目的とした広告ではありません。

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